エネルギー会社Iberdrola、再生可能エネルギー開発資金1400億円を調達

4月26日、世界的なエネルギー・電力供給会社であるIberdrola(以下、イベルドローラ)は、サンタンデール銀行と過去最大のグリーンローンを締結し、欧州全域の再生可能エネルギープロジェクトの開発資金として10億ユーロ(約1,400億円)の調達を発表した。

本契約は、イベルドローラの掲げる、サステナブル・ファイナンスの利用を拡大し、再生可能エネルギーのポートフォリオを大幅に拡大する目標を前進させる。昨年、イベルドローラは、グリーン・サステナブル商品の比率を高めていく計画を発表しており、2025年までに負債の約3分の2を占めると推定している。本融資により、イベルドローラのESGファイナンスは410億ユーロ(約5兆6,000億円)を超える。

イベルドローラは2020年後半に750億ユーロ(約10兆円)の資本計画を発表した。その中には今後数年間の再生可能エネルギーへの大規模な投資が含まれており、同社は2025年までに再生可能エネルギー容量をほぼ2倍にする想定。今後10年間で、1,500億ユーロ(約20兆円)を投資し、再生可能エネルギー容量3倍、ネットワーク資産2倍を目標としている。

今回のグリーンローンは、輸出信用機関(ECA)の支援を受けている。最長15年の期間で、主にスペイン、ポーランド、ギリシャ、ドイツ、英国におけるプロジェクトで、洋上および陸上風力発電用のタービンサプライヤーへの発注資金として使用される予定。洋上風力発電の開発はイベルドローラの重要な注力分野で、2030年までに現在の約10倍となる12,000MWの洋上風力発電の稼働を見込んでおり、全世界で300億ユーロ(約4兆円)以上の累積投資が予想されている。

【参照ページ】
(原文)Iberdrola signs its largest green loan in the amount of €1 billion with the guarantee of an Export Credit Agency
(日本語訳)イベルドローラ、輸出信用機関の保証を受けて、10億ユーロの最大のグリーンローンに署名

関連記事

SmartESGへのリンク

ピックアップ記事

  1. 2023-6-5

    人権デューデリジェンスとは何をすればよいか。海外事例から学ぶ。

    人権デューデリジェンスとは、事業活動の中で人権を侵害するような行為がないか調査して対応することであ…
  2. 世界の太陽光発電への投資額、史上初めて石油を上回る:IEA

    2023-6-2

    世界の太陽光発電への投資額、史上初めて石油を上回る:IEA

    5月25日、国際エネルギー機関(IEA)は、報告書「世界エネルギー投資2023」を発表した。クリー…
  3. 2023-6-2

    ICMA、LuxSEと共にESG債データベース公開

    5月17日、国際資本市場協会(ICMA)とルクセンブルク証券取引所(LuxSE)は、ICMAのサス…

記事ランキング

  1. 2021/6/4

    ESG Journalとは?
過去の記事
ページ上部へ戻る