スイス再保険、意欲的な気候変動目標を発表。石油・ガスもダイベストメント対象に

3月16日、スイス再保険は、投資ポートフォリオにおける炭素削減目標を2025年までに35%とする野心的な目標を発表した。また2021年初に発表した石炭のダイベストメントに、石油・ガスも対象として加える。

2030年(OECD)および2040年(その他の地域)までに、条約型再保険の新たな戦略として、火力石炭の完全廃止を推進するとともに、ネット・ゼロ・エコノミーへの移行を支援するための新たな施策を、資産運用・引受・自社事業を対象として拡大する。

具体的な計画としては、再生可能エネルギーおよび社会インフラへの投資を7億5千万米ドル(約913億円)に増加させ、さらに、グリーン、ソーシャル、サステナビリティボンドを2024年末までに40億ドル(約4,871億円)まで拡大する(2020年末の実績は26億ドル)。 またスイス再保険は、2030年までの自社事業排出量ゼロの達成にコミットしており、2020年以降の電力100%を再生可能エネルギー源から調達し、2021年のフライトの排出量を2018年比で30%削減するなど、排出量削減策に重点を置いている。

【参照ページ】
(原文)Swiss Re announces ambitious climate targets; accelerates race to net zero
(日本語訳)スイス再保険は野心的な気候目標を発表、ネットゼロまで加速

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る