シェル、ガスプロムとの資本提携を解消。ロシア事業から撤退

2月28日、石油ガス大手であるシェルの取締役会は、ガスプロム社及び関連事業者とのロシアにおける合弁事業を終了する意向を発表した。ガスプロム社は米国による経済制裁の対象企業であり、実質的に取引が困難な状況であった。

今回の決定では、サハリンII液化天然ガス施設における27.5%の持分、サリム石油開発における50%の持分、ギダンのエネルギー事業などが事業終了の対象となる。加えて、ノルド・ストリーム2パイプライン・プロジェクトからも撤退する。シェルは、2021年末時点ロシアにおいて約30億ドル(約3,450億円)の非流動資産を保有しており、今回の決定により減損の発生を予想している。

今回終了対象となった事業のうち、サハリン2に対し三井物産が12.5%、三菱商事が10%の出資比率を誇っており、日本への影響も懸念されている。

【参照ページ】
(原文)Shell intends to exit equity partnerships held with Gazprom entities
(日本語訳)シェル社、ガスプロム社との資本提携を解消へ

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  2. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. 【PR】10/28   サステナビリティパフォーマンスを重視した情報開示

    2025-10-14

    【PR】10/28 サステナビリティパフォーマンスを重視した情報開示

    ISS ESG評価の視点と実務対応の最前線 ISSコーポレート・ソリューションズ(I…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る