広島で第13回LNG産消会議2024開催、ネット・ゼロに向けた官民連携を強化
10月6日、経済産業省と国際エネルギー機関(IEA)は、広島で「LNG産消会議2024」を開催した。第13回目となる今回の会議では、官民対話に重点を置き、LNGの生産国と消費国の代表者たちがネット・ゼロに向けたLNGの役割やガスセキュリティの強化、LNGバリューチェーンの脱炭素化、ファイナンスの役割について議論を交わた。
村瀬資源エネルギー庁長官は、LNGがエネルギー安全保障や安定したエネルギー供給に果たす重要な役割について強調し、脱炭素化への取り組みを進める必要性を訴えた。また、2023年に発足したメタン排出削減イニシアティブ「CLEAN」の枠組み拡大を発表。新たに22社のLNG輸入事業者が参加し、計11社のエネルギー企業と6つの国際機関から支援を受けることになった。
さらに、欧州委員会との協力により、LNGのバリューチェーンにおけるメタン排出削減に向けた国際連携が強化され、カーボンニュートラルLNGの認証推進にも取り組むことが発表された。日本とイタリアも、天然ガスを軸にしたエネルギー分野での協力を強化し、JOGMECとイタリアのEni社がLNGの調達支援に関する覚書に合意した。
会議では、LNG市場の成長を支えるためのファイナンスの役割や、LNGバリューチェーンの脱炭素化を進める技術進展の課題について活発な議論が行われ、議論の成果は共同議長サマリーとして世界に向けて公表された。
同時に、日韓両国もLNGの安定供給に向けた協力を進め、今後の企業間連携を目指す新たな枠組みが形成される見通しである。