9月20日、東京ホールディング傘下の東京電力エナジーパートナーは特別高圧・高圧で契約している顧客の料金体系の改訂を発表した。従来の燃料費調整制度に市場価格の変動を調整する仕組みを新たに導入する。これにより、顧客への金銭的負担は大きくなることが見込まれる。
これまでの燃料費調整制度では、原油・LNG・石炭の燃料価格の変動に応じて毎月自動的に電気料金を調整していたが、今回導入が決定した市場価格調整項では、毎月の平均市場価格と基準市場価格の差額に、基準市場単価を乗じて算定を行う。
同社は6月末に、約67億の債務超過に転落した。そこで、今回の燃料調整費の上限を撤廃し、市場価格を小売価格に織り込む方針を決定したという。さらに、東京電力パワーグリッド株式会社の託送供給等約款の見直し内容等を踏まえる。
さらに同社は今回の実質値上げと同時に、節約促進プラン「エナジーダイエットプラン」も開始を発表した。2022年12月分から2023年3月分の各月の電気料金において、前年同月の電気使用量と比較して、節電した電気量1kWhあたり5.50円として算定した金額を割り引く。また、特別高圧・高圧で同社と契約している顧客を対象に空調設備の洗浄を支援し、節電効率を高めるという。さらに、当プランに申し込み、条件を満たす場合は、1事業者1回に限り、現金20万円を付与するほか、節電量に応じた特典の付与も検討しているという。
【参照ページ】
特別高圧・高圧の料金メニュー(標準メニュー)の見直しについて
特別高圧・高圧のお客さまへのご負担軽減策について
「TEPCO省エネプログラム2022」の拡充および見直しについて