5月2日、東京都は東京ホールディングス株式会社へ株主提案を行った。
第1号議案では、定款へ「第7章 電力の安定供給の確保」 の新設と、 「第40条 電力の安定供給を確実なものとするため、以下の取組に最大限努める。」という条文の追加を提案した。提案理由として、電力エネルギーは国民生活及び事業活動の基盤であり、生活の安全・安心の確保に向け、電力の需給バランスを維持し、日本経済や国民生活に及ぼす影響を最小限にとどめるよう取り組むことが必須であることが挙げられた。
第2号議案では、電力の需給バランスの維持及び再生可能エネルギーの利用最大化に向けた電力系統に関する取組の条文への追加が提案された。提案理由として、電力需給調整を局所的な運用にとどめず、国や他地域の一般送配電事業者と連携し地域間連系線を最大限活用することの重要性や、再生可能エネルギーの更なる導入の阻害要因となっている再生可能エネルギーの優先的な系統利用の一層の推進の必要性などが挙げられた。
そして、第3号議案では電力の需給バランスを維持するため、情報開示及び情報発信等に関する取組の条文への追加が提案された。提案理由としては、令和4年3月に電力需給ひっ迫警報が初めて発令された際、電力需給ひっ迫の見込みの情報発信が遅く、都民・事業者等への対応に課題を残したことや、電力需給ひっ迫に陥る恐れのある場合には、電力の利用者に対して、より一層の省エネルギー・節電等の協力を呼び掛けるとともに、医療施設やインフラ設備等の重要施設を所有する関係者と連絡体制等について事前に調整する必要性があることなどが挙げられた。
【参照ページ】
東京電力ホールディングス株式会社への株主提案