MUFG、環境・社会ポリシーフレームワークの厳格化を発表。一般炭への融資を全面禁止

 

4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は気候変動への影響が懸念されるセクターポリシーの厳格化を含む「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」の改定を発表した。今回は「石油・ガスセクター」「工業セクター」「パーム油セクター」において改定が行われている。

「石油・ガスセクター」では、従来からファイナンスの検討において強化デューデリジェンスなどを実施してきたが、今般、「ファイナンスに際して特に留意する事業」に追加し、環境・社会に対するリスクまたは影響を特定・評価するプロセスを明確化する。

「工業セクター」では、従来から山頂除去採掘方式での石炭採掘事業へのファイナンスを禁止していたが、今般、気候変動等への影響を踏まえ、発電事業向けの新規の一般炭採掘事業へのファイナンスを禁止した。

「パーム油セクター」では、従来からファイナンスを検討する際、認証の取得や取得に係る行動計画の提出など、顧客の環境・社会配慮の実施状況を確認する旨を定めていたが、今般、取得を求める認証をRSPO に限定した。

本フレームワークは5月1日から適用を開始する。また、MUFGは事業活動の変化やビジネス環境の変化に応じて引き続き定期的に見直しを行い、高度化を図っていく。

【参照ページ】
「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」の改定について

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る