
9月3日、金融情報サービス大手のブルームバーグは新たな株式インデックス群「Bloomberg Screened Choice Indices」の提供を開始したと発表した。本インデックスは、時価総額加重型の構成をベースにしつつ、投資家が自らの価値観に応じて企業除外基準(スクリーニング)を柔軟に設定できることを最大の特徴とする。これにより、機関投資家やESGファンド運用者が、よりカスタマイズ可能かつ透明性の高いポートフォリオ構築を行えるようになる。
本インデックスは、ブルームバーグのグローバルサステナブルインデックス部門責任者Zarina Nasib氏のコメントにもある通り、「オフ・ザ・シェルフで使える選択肢」と「個別に除外方針を設定できる柔軟性」の両方を兼ね備えた設計となっている。特に明示的な除外ポリシーを持つ機関や、カスタムベンチマークを必要とする運用戦略に適している。
「Screened Choice Indices」は、6つの除外テーマに基づいてモジュール化されており、投資家はこれらを個別に選択または組み合わせることで、自社方針に合致するスクリーニング構成を作成できる。具体的には、①温室効果ガス多排出産業、②非再エネエネルギー、③化石燃料拡張版、④嗜好品(酒・ギャンブル等)、⑤兵器関連、⑥UNGC違反企業などの「重大なESG懸念企業」が主な除外対象となっている。
ブルームバーグは今回のインデックス提供にあたり、自社の高度なエンティティマッピング技術とBloomberg Industry Classification System(BICS)を活用しており、約6万以上の上場企業を詳細な業種分類に基づいて精緻にスクリーニングしている。また、当初から世界11地域を対象に66のオフ・ザ・シェルフ型インデックスがUSDおよびEUR建てで提供され、地域別およびテーマ別に柔軟な組成が可能となっている。
(原文)Bloomberg Launches Screened Choice Equity Indices for Custom Investment Strategies