
2月11日、コロンビア大学の気候学部(Columbia Climate School)は、米国初となる「気候ファイナンス(Climate Finance)」の修士課程を新設すると発表した。ビジネススクールとの連携により、気候変動対策に向けた高度な金融ツールと科学的知識を融合させ、実践的な解決策を生み出すことを目的とする。
本プログラムは1年間の課程で、気候科学、適応・緩和戦略、国際気候ファイナンス、資本市場、エネルギー・インフラ融資などを学ぶ。初年度の学生は2025年秋に入学予定だ。
コロンビア気候スクールのアレクシス・エイブラムソン学長は「気候危機に対応するには多分野の専門知識を統合することが不可欠だ」と述べ、気候変動と金融を結びつけた学際的アプローチの重要性を強調した。
本プログラムは、公共・民間の金融機関、多国間組織、政府機関において、気候変動リスクや投資機会の評価、資金動員の手法を学ぶニーズの高まりに応えるものだ。プログラムディレクターであるリサ・サックス教授は「気候リスクや適応・緩和の違い、投資機会を理解する専門家の需要は急速に高まっている」と指摘する。
さらに、財政的支援を必要とする学生や新興国・途上国出身の学生を対象に、スタンレーパーク気候ファイナンス奨学金を提供する。授業は世界の金融の中心地であるニューヨークで行われ、国連や国際機関の専門家との交流機会も豊富に提供される。
【参照ページ】
(原文)Columbia Climate School Launches First M.S. in Climate Finance Program in the United States
(日本語参考訳)コロンビア大学気候学部、米国初の気候金融修士課程を開始