4月18日、産業用製品・ソリューション・テクノロジー企業のHoneywellが発表した新しい調査によると、サステナビリティ目標が引き続き経営幹部の最優先事項として浮上していることから、大多数の企業が、エネルギー効率や排出量削減などのカテゴリーにわたる環境サステナビリティイニシアティブへの今後12ヶ月間の支出を増やす予定であることが判明した。
一方で、持続可能な取り組みへの投資を増やす予定であると回答したのは83%で 、前四半期の87%、半年前の90%以上から減少した。これは、企業が経済的・地政学的な圧力に直面し続けていると報告されているためである。
本結果は、Honeywellの「環境サステナブル指数」の最新リリースで発表された。Honeywellは2022年第4四半期に同指数を発表し、四半期ごとに更新リリースを予定しており、組織のサステナビリティコミットメントに向けた進捗状況について、ビジネスリーダーがどのように感じているかについての洞察を提供することを目的としている。同社はFuturum Researchと共同で作成した本レポートで、複数の地域や経済部門にまたがる企業で、環境サステナビリティ目標やイニシアティブの計画、戦略的開発、実施、監督に直接携わるビジネス、テクノロジー、サステナビリティに関する専門家750人以上を対象に調査を行った。
過去報告書からの最も大きな変化は、他の企業イニシアティブと比較して、経営陣がサステナビリティに与える優先順位が高くなっていることである。今後6ヶ月間の優先事項として「サステナビリティ目標」が75%と最も多く挙げられており、これは過去6ヶ月間で10%の増加となる。
企業は経済的、地政学的な逆風にさらされており、サステナビリティ関連投資の増加を計画している企業はやや少ないものの、実際に今後1年間の投資レベルを下げると報告したのはわずか3%。13%は現在のレベルを維持する見込みで、前四半期の11%から増加した。
各主要カテゴリーでは投資計画の減少が見られ、エネルギー進化・効率化への投資を増やすと報告した経営幹部は85%で前四半期の88%から減少、排出削減への投資は81%(前四半期85%)、汚染防止への投資は79%(前四半期83%)、循環性・リサイクルへの投資は82%(前四半期84%)となった。
しかし、投資拡大を計画している企業の割合が若干減少したとはいえ、今後12ヶ月間のサステナビリティ目標達成に対する経営陣の前向きな考え方は76%と変わっていない。各カテゴリーにおいて2030年のサステナビリティ目標達成に対してさらに楽観的であると回答していた。全体では、全カテゴリーで77%(全四半期75%)が2030年の目標達成について前向きであると回答している。
また、サステナビリティ目標を達成するために、テクノロジーベースのソリューションを利用する傾向が続いていることも明らかにななった。プロセス主導の変化(業務プロセスやビジネス行動の変更または廃止)が依然としてトップのアプローチであり、回答者の43%が報告している。その一方で、今後12ヶ月間の目標の大半をテクノロジー主導のアプローチで達成すると報告したのは26%で、過去6ヶ月間で5ポイント増加(前四半期は24%)、プロセスとテクノロジーをバランスよくブレンドしていると報告したのが30%と6ヶ月前の17%(前四半期33%)から大きく増加した。
【参照ページ】
(原文)Quarterly Honeywell Environmental Index Shows Sustainability Now Dramatically Outranks All Other Top Priorities For Business Leaders With More Stringent ESG Pressure On The Horizon
(日本語参考訳)Honeywellの調査:8割以上の企業が、環境サステナビリティ目標への支出を増やす予定