3月14日、グローバルなプロフェッショナルサービス企業であるDeloitteが発表した新しい調査結果によると、プライベートエクイティ投資家は、正式なESGデューデリジェンスを実施する可能性が3倍高いなど、M&A取引プロセスにおけるESG配慮の統合プロセスにおいて企業投資家よりはるかに進んでいることがわかった。
また、330名以上の企業のM&A担当者とプライベート・エクイティ投資家を対象とした調査では、両者が今後、M&AプロセスにおけるESG要素の統合を大幅に増加させると予測していることが示された。
本調査では、プライベート・エクイティ投資家の半数と企業の43%が、M&A前のデューデリジェンスにおいて何らかの形でESG評価を行っていることが明らかになったが、プライベート・エクイティ投資家はこの分野でより進んでおり、27%がESGを「当社のデューデリジェンスプロセスの一貫した、正式な要素」であると報告しているのに対し、企業側の同業者は10%未満にとどまっている。
さらに、プライベート・エクイティ投資家の23%、企業の33%が、今後12ヶ月以内にESGをデューデリジェンスに組み込む予定であると報告しており、両グループの結果は、今後M&AのデューデリジェンスプロセスにおいてESG要因がより浸透していく可能性を示している。
同様に、プライベート・エクイティ投資家は、M&A契約におけるESG条項の活用にかなり積極的であることがわかり、ESG関連の重大な不利益変更条項、保証、中間業務契約などを盛り込んでいると報告したのは26.5%で、企業のM&A担当者はわずか14%であった。この分野でも、プライベート・エクイティ投資家の16%、企業の23%が、今後1年以内にM&A契約にESG条件を含める予定であると回答しており、ESG配慮の普及が期待される。
【参照ページ】
(原文)Capital Requirements Regulation III
(日本語参考訳)資本要求規制III