ISCC・Circularise・Shell等10社協働、マスバランス認証を補完するブロックチェーン技術を実証
9月13日、トレーサビリティ管理プラットフォームの開発を手掛けるCirculariseは、国際サステナビリティカーボン認証スキームのISCCと、化学及び家電大手10社との共同プロジェクトを発表し、ISCC Plus認証を補完するブロックチェーンシステムの実証を行った。
本プロジェクトには、旭化成、Borealis、Neste、Trinseo、Shell、OEM、Arcelik、Philips Domestic Appliances、EVBox、商社の丸紅、伊藤忠商事が参加した。これらの関係者は、Circulariseと丸紅によって集められた。
本実証は、認証取得者の監査を効率化し、認証データの整合性を強化するために行われた。参加企業は、マテリアルフローと関連するサステナビリティ属性を検証するデータの認証、分散化、暗号化を可能にするパブリックブロックチェーンを活用した。これにより、企業が資産間でサステナビリティ主張の証明を再利用し、実際よりもサステナビリティ評価が高いように見せることを事実上不可能にしている。この原則は、データの完全性への信頼を形成する。
個々のサイトやバリューチェーン全体における材料のトレーサビリティとデータの検証は、事業者の各拠点のISCC Plus認証によって保証される。データはCirculariseソフトウェアシステムにアップロードされ、マスバランスの記帳と報告を改善する。
プラスチックや化学産業においては、マスバランス方式に対する認識と理解が最大の課題の一つとなっている。本プロジェクトを通じて、協力パートナーはマスバランス方式への知識を深め、社内プロセスをISCC Plusの要件に合わせ、新たなマスバランス・クレジットの記録方法を検証し、組織間で簡単に共有できることを確認した。