NGFS、データギャップの解消に関する報告書を発表

7月6日、Network for Greening the Financial System(NGFS)が報告書を発表した。本報告書は、2021年5月に当ネットワークが発表した、気候関連データの需要、利用可能性、ギャップを包括的に評価した中間の進捗報告書に続くものである。

本報告書は、気候関連データのニーズ、利用可能性、ギャップを包括的に評価するための基礎を築き、信頼性が高く比較可能な気候関連データを確実に利用するために必要な三つのビルディングブロックを特定している。本報告書では、気候関連データの入手可能性・質・比較可能性を改善するために、進捗報告書の構成要素を中心に、NGFSの具体的な政策提言を行った。

NGFSは、過去1年間、意思決定に有用な気候関連データのニーズと利用可能性を包括的に評価するため、そのディレクトリの最終化にも取り組んできた。本報告書では、ディレクトリを利用し、主なデータギャップを埋めるための主要な課題について、証拠に基づく結論を導き出している。そうすることで、政策立案者や他の利害関係者が、気候関連データの課題に緊急に取り組むために採用できる具体的な政策提言を提供し、課題を満たすためにディレクトリが有用であることを強調している。

ディレクトリは、金融セクターのステークホルダーがニーズを満たす重要かつ関連性の高い気候関連データソースを特定し、アクセスを容易にすることで、既存の気候関データの普及を向上させることができる。同様に、気候関連データのニーズと利用可能な情報源を結びつけることにより、これまで特定されていなかった潜在的なデータギャップを指摘し、インセンティブを生み出すことで、気候関連データ項目に関するより幅広い知識を向上させることができる。

NGFSはディレクトリを、気候関連データのギャップを埋めるための実用的な解決策の提供を目的としたツールと捉えている。この公共財としての潜在的役割は、今年初めに行われたNGFSのディレクトリに関するパブリックコンサルテーションの回答者数名によって強調された。パブリックコンサルテーションからのフィードバックを受けて、NGFSは現在、新しいウェブサイトの開発と、ディレクトリの更新のための可能な長期的ソリューションの特定に取り組んでいる。

【参照ページ】
(原文)NGFS publishes its Final report on bridging data gaps
(日本語訳)NGFS、「データギャップの解消に関する最終報告書」を発表

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