SBTi、1.5℃目標の加速に向け、約42億円の助成金を獲得 

 

企業の環境維持活動を気候変動の抑制という世界的な目標と一致させることに焦点を当てた重要な組織の一つであるScience Based Targets initiative(SBTi)は、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏のEarth Fund、IKEA Foundation、そして気候変動に特化したフィランソロピー団体であるLaudes Foundationから3,700万ドル(約42億円)の助成金を獲得したことを発表した。

2015年に設立されたSBTiは、CDP、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の協力のもと、科学的根拠に基づく環境目標設定を企業の標準的な慣行として確立することを目的として設立された。

今年初め、SBTiは承認される気候目標の基準を厳しくし、気候変動の最悪の影響を回避するために必要な、1.5℃温暖化の野心に沿った目標のみを近日中に受け入れることを発表した。 また、先月には、ネット・ゼロ・エミッションの達成に向けた企業の取り組みを評価・認証するための「ネット・ゼロ・スタンダード」を発表した。

ベゾス・アース・ファンドとイケア財団は、1.5℃目標の実行を支援するために、それぞれ3年間で1,800万ドルを提供することを約束した。また、ラウデス社は、科学的根拠に基づく建築環境の目標設定方法とツールの開発を支援するために、100万ドルを提供した。 今回の誓約により、科学的根拠に基づく排出削減目標の設定を約束する企業数の増加を加速することができるとSBTiは述べている。

【参照ページ】
(原文)SBTi secures $37M USD to scale-up exponential growth
(日本語訳)SBTi、1.5℃戦略を加速するための約42億円の助成金を獲得

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る