アーバングリッド、オレゴン州で新たな太陽光発電プロジェクトを発表 ー アマゾンのデータセンターに再エネ供給

9月22日、再生可能エネルギー企業のアーバングリッド(イベルドローラ傘下)は、米アマゾンとの新たな電力購入契約(PPA)を締結し、オレゴン州ギリアム郡にて太陽光発電所「Oregon Trail Solar」を建設することを発表した。最大発電容量は直流ベースで57MW(交流ベースで41MW)で、2027年の稼働開始を予定しており、完成すれば約1万世帯分の電力を供給可能となる。この電力は主にアマゾンの地域内データセンター向けに供給される。

本プロジェクトは、同社とアマゾンによるオレゴン州での2件目の再エネ協業であり、既存の「Leaning Juniper IIA」のリパワリング計画に続く取り組みとなる。また、両社はこれまでにイリノイ州、オハイオ州、ノースカロライナ州でも再エネプロジェクトで協業してきた。

建設工事では200人の雇用創出が見込まれており、多くは地域の労働組合員が従事する予定。太陽光パネルは10万枚以上が使用され、運転開始後には地元の常勤雇用も創出される見込みだ。加えて、プロジェクトのライフタイムを通じて、総額600万ドルの税収(PILOTsおよび固定資産税)が地元ギリアム郡に提供され、学校やインフラ整備などの公共サービスを支援する。

アーバングリッドはすでにオレゴン州内で2.5GWの発電容量を運用しており、今回の新設プロジェクトは同州での長年の事業展開の一環となる。また、隣接するシャーマン郡にはナショナルトレーニングセンターを、ポートランドには大規模な法人オフィスを構えており、同社の地域への継続的なコミットメントを示すものとなっている。

(原文)Avangrid Announces New Oregon Solar Project to Help Power Data Centers

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