
2月12日、アブダビで開催された「ICAOグローバル実施支援シンポジウム」において、ICAO事務総長フアン・カルロス・サラザール氏をはじめ、エアバス、ボーイング、International Power-to-X Hub、GenZeroの代表者が意向書に署名し、この取り組みへの支援を正式化した。
「Finvest Hub」は、持続可能な航空燃料(SAF)の生産施設やクリーンエネルギーインフラ、その他の脱炭素化プロジェクトに資金を供給するためのプラットフォームである。これにより、航空業界が抱える課題、特にSAFの生産拡大や導入加速といった緊急のニーズに応えることが期待されている。
ICAO理事会のサルヴァトーレ・シアッチターノ議長は、「航空分野の環境転換の成功には、特に開発途上国において、強固なパートナーシップと資金調達へのアクセスが欠かせない」と述べた。さらに、「Finvest Hub」の設立が、ICAOが2050年までにネットゼロ炭素排出を達成するというコミットメントを実現するための重要な取り組みであると強調した。
ICAO事務総長フアン・カルロス・サラザール氏は、「Finvest Hubは航空の持続可能性プロジェクトに特化した新たな資金調達メカニズムを提供するものである」と述べた。技術的専門知識と革新的な資金調達ソリューションを結びつけることで、SAFやクリーンエネルギー源の生産拡大に向けた実用的な道筋を提供すると説明した。また、この取り組みが加盟国の経済成長を促進すると同時に、環境保護を進めることになると指摘した。
このプラットフォームは、開発途上国や資金調達に課題を抱える国々への支援を優先しており、特に技術支援や能力構築、持続可能な航空投資を引きつけるための政策フレームワーク整備に注力する。また、SAFや低炭素航空燃料(LCAF)をはじめとするクリーンエネルギーソリューションが主要な対象となる。これらは、2050年までのネットゼロ炭素排出目標達成において重要な役割を果たすと期待されている。
【参照ページ】
(原文)ICAO establishes global platform to secure financing for aviation sustainability projects
(日本語参考訳)ICAO、航空持続可能性プロジェクトへの資金調達のためのグローバル・プラットフォームを設立