3月29日、バイデン政権は、クリーンエネルギーのサプライチェーンを構築し、産業の脱炭素化を支援することを目的に、40億ドル(約6,066億円)の税額控除を受ける全米100以上のプロジェクトを選定したと発表した。
クリーンエネルギー製造と産業の脱炭素化は、バイデン政権の気候アジェンダの重要な重点分野であり、同政権のインフレ削減法(IRA)と超党派インフラ法(BIL)には、非炭素エネルギー、製造、クリーン技術などの分野における気候変動に焦点を当てた投資に約5000億ドル(約75兆円)の配分が含まれている。
この新たな配分は、インフレ削減法によって賄われるもので、適格先進エネルギープロジェクト控除(48C)プログラムを通じて行われる。
当初2009年に開始された48Cプログラムは、IRAの下で100億ドル(約1.5兆円)の投資により拡大され、その中には少なくとも40億ドル(約6,066億円)が、閉鎖された炭鉱や石炭工場を持つエネルギー地域社会でのプロジェクトに充てられた。新たな割当額には、歴史的なエネルギー地域社会でのプロジェクトを支援するための15億ドル(約2,275億円)が含まれる。
新たな税額控除の約3分の2に当たる27億ドル(約4,095億円)は、クリーンな水素や送電網から電気自動車、原子力発電、太陽光発電、風力発電に至る分野に焦点を当てたクリーン・エネルギー製造・リサイクル・プロジェクトに割り当てられた。また、8億ドル(約1,213億円)が電気鉄鋼、リチウムイオン電池リサイクル、レアアース・プロジェクトなどの重要な材料のリサイクル・加工・精製プロジェクトに、5億ドル(約758億円)が化学、食品・飲料、パルプ・製紙、バイオ燃料、ガラス、セラミックス、鉄鋼、自動車製造、建材など幅広い分野の産業用脱炭素化プロジェクトに割り当てられた。
【参照ページ】
(原文)Biden-Harris Administration Announces $4 Billion in Tax Credits to Build Clean Energy Supply Chain, Drive Investments, and Lower Costs in Energy Communities
(日本語参考訳)バイデン-ハリス政権、クリーンエネルギーのサプライチェーンを構築し、投資を促進し、エネルギー地域のコストを下げるため、40億ドルの税額控除を発表