3月13日、エネルギー大手オクシデンタル(オキシ)の子会社で、直接大気分離回収(DAC)を専門とする1PointFiveは、電気通信会社AT&Tと、1PointFIveのテキサスにあるDAC施設STRATOSからCO2除去(CDR)クレジットを購入することで合意したと発表した。
DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げているもので、大気中からCO2を直接抽出して原料として使用したり、貯蔵と組み合わせることで永久的に除去したりする技術である。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオには、今後数十年にわたって年間数十億トンに拡大するCO2除去方法が含まれており、DACはその大部分を占める可能性がある。
1PointFiveは現在、テキサス州エクター郡にSTRATOSを建設中で、完全稼動時には年間50万トンのCO2を回収する世界最大のDAC施設になると見込んでいる。
両社によると、本契約は、2035年までに世界的な事業活動においてカーボンニュートラルになるというAT&Tのコミットメントの一環である。AT&Tは2020年に本目標を発表し、エネルギー効率の加速化、ネットワーク機能の仮想化、再生可能エネルギー電力購入契約の締結、カーボンオフセットへの投資など、目標達成に向けた一連の取り組みを概説した。
1PointFiveは、本購入契約に加え、ブロードバンド対応の気候ソリューションを通じて2035年までに10億トンの温室効果ガス(GHG)排出削減を目指すAT&Tの共同プロジェクト、コネクテッド・クライメート・イニシアチブ(CCI)に参加したことも発表した。
【参照ページ】
(原文)1PointFive and AT&T Announce Direct Air Capture Carbon Removal Agreement
(日本語参考訳)AT&T、1PointFiveと炭素除去契約を締結