1月4日、ノルウェーに本社を置くエネルギー会社Equinorと英国の大手エネルギー会社bpは、Empire Wind 2に関するニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)との契約を終了したと発表した。
両社の声明によると、契約終了の決定は「経済状況の変化」に伴うもので、インフレと金利の上昇、サプライチェーンの混乱により、同州との洋上風力再生可能エネルギー証書(OREC)が成り立たなくなったためである。
Equinorとbpは当初、2021年初頭にEmpire Wind 2 契約に選定され、米国洋上風力発電市場においてこれまでで最大規模の受注となった。当初2028年の商業運転開始が見込まれていたEmpire Wind 2は、最も近い地点でロングアイランド沖約14マイルに位置し、潜在発電容量は1260メガワット。Equinorとbpは、米国東海岸における既存の洋上風力発電リース開発を含む、米国における洋上風力発電プロジェクト開発のため、2020年にパートナーシップを締結した。
今回の決定は、エネルギー企業Orstedがニュージャージー州の洋上風力発電プロジェクトOcean Wind 1とOcean Wind 2の開発を中止すると発表したことに続く、米国洋上風力発電セクターの一連の後退の最新版となる。ニューヨーク州は、2030年までに電力の70%を再生可能エネルギーで賄うことを義務付け、2040年までにゼロエミッションを達成する目標を掲げている。バイデン政権は、2030年までに30GWの洋上風力発電容量を導入する目標を掲げている。
今回の契約解除にもかかわらず、Equinorとbpはこの動きを「リセット」と位置づけ、「新たなオフテイク機会を見越して」プロジェクトの継続的な開発のための再ポジショニングを目的としている。
【参照ページ】
(原文)Empire Wind 2 offshore wind project announces reset, seeks new offtake opportunities
(日本語参考訳)エンパイア・ウィンド2洋上風力発電プロジェクトがリセットを発表、新たなオフテイク機会を求める