サウスウエスト航空、新たな電動化、燃料削減、サーキュラリティ目標を発表

 

11月15日、サウスウエスト航空は、最新のサステナビリティ戦略「Nonstop to Net Zero」を発表した。本戦略では、2050年までに炭素排出量ネット・ゼロを達成するという目標に向けた航空会社の道筋を示し、電化や燃料節約からプラスチック削減まで、一連の新たな目標を盛り込んだ。

航空会社のサステナビリティ戦略の主要な柱には、燃料および運航の効率化・持続可能な航空燃料(SAF)・地上支援機器の電動化・省エネルギーを通じて炭素排出量に対処することを目的とした「カーボン」、会社運営における調達・リサイクル・アップサイクルを対象とした「サーキュラリティ」、サステナビリティに関するサプライヤーとの関わりや他の組織との提携を含む「コラボレーション」が含まれる。

サウスウエスト航空は、2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するという目標を掲げており、2030年までに25%、2035年までに50%の炭素排出原単位削減を中間目標としている。また、2030年までにジェット燃料総消費量の10%をSAFに置き換え、2035年までに本社のエネルギー使用指数を50%削減することも目指している。

新戦略の発表とともに発表された新目標には、2030年までにシステム全体で対象となる地上支援設備の50%を電動化すること、2025年までにジェット燃料を5,000万ガロン節約し、2035年までに累計11億ガロン節約すること、2025年までに機内サービスから使い捨てプラスチックを重量比で50%削減し、2030年までに可能な限り機内サービスから使い捨てプラスチックを排除することなどが含まれる。

新たな目標に加え、サウスウエスト航空は、サプライヤーのESGパフォーマンスを評価するため、ビジネス・サステナビリティ・レーティング・プロバイダーのEcoVadisを活用し、同社のサプライヤー行動規範との整合性を確保するなど、サプライチェーンにおけるサステナビリティをターゲットとした取り組みを発表した。

【参照ページ】
(原文)Southwest Airlines Announces New Environmental Sustainability Goals on its Path Toward Net Zero Carbon Emissions by 2050
(日本語参考訳)サウスウエスト航空、新たな電動化、燃料削減、サーキュラリティ目標を発表

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る