オランダ、使い捨てプラスチックカップと容器に新たな規制を導入

6月28日、オランダは近々、持ち帰りやデリバリーで使用される使い捨てプラスチックカップと食品包装に課税し、最終的にはダイニングインで使用される使い捨てプラスチックカップと食品包装を禁止するという2段階ルールを発表した。

2023年7月1日以降、オランダでは、持ち帰りやデリバリーで使用する使い捨てプラスチックカップや食品包装の代金を顧客に支払うことを義務付ける。また、再利用可能な代替品を提供するか、再利用可能なカップや容器の使用を許可しなければならない。2024年1月1日より、オランダは、顧客が使い捨てプラスチックカップや食品包装をすぐに使用する場所や「ダイン・イン」(この禁止はレストランに限らず、オフィス、スナックバー、フェスティバルなども含む)において、顧客に使い捨てプラスチックカップや食品包装を提供することを禁止する。

オランダのルールが適用されるのは、(1)部分的にしかプラスチックでできていないカップ(例:プラスチックでコーティングされた紙コップ)を含む、すべての使い捨てプラスチックカップ、および(2)袋や包装紙を除く、全体がプラスチックでできた食品包装で、食品をそのまま食べることができるもの(例:フライドポテトやサラダが入ったプラスチック製の皿)である。特筆すべきは、バイオプラスチック製のカップと食品包装が課税対象に含まれることである。

オランダの規則では、対象となる使い捨て材料の価格を推奨しているが、影響を受ける事業者は独自の価格設定スキームを自由に設定することができる。推奨価格は、コップが0.25ユーロ(約38円)、食事用包装が0.50ユーロ(約77円)、包装済みの野菜、果物、ナッツ、ポーションパックが0.05ユーロ(約7円)である。

PET(ポリエチレンテレフタレート)製のカップや食品包装、医療機関や閉鎖的な施設については、規則で例外が設けられている。PETの例外を利用するには、事業者は人間環境・運輸監察局に登録し、自ら材料を回収し、高品質のリサイクルのために材料を提出しなければならない。回収率の下限は、2024年に75%、2027年に90%と毎年引き上げられる。医療機関および閉鎖的施設の例外は、患者の世話をする区域にのみ適用され、これらの施設の公共区域では適用されない。

【参考ページ】
(原文)Customers must pay for plastic cups and containers (disposable plastic)
(日本語参考訳)オランダ、使い捨てプラスチックカップと容器に新たな規制を導入

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る