6月1日、アパレル世界大手のH&Mは、他の著名な投資家とともに、独自のバイオベース・生分解性ポリエステルを開発したスタートアップKintra Fibersへの投資を発表した。
Kintra Fibersの素材は、従来のポリエステルが引き起こす環境への影響に、使用開始から使用後までのあらゆる段階で対処するよう設計されている。バイオベースの原料を利用し、当初から生分解性素材を設計することで、同社はその画期的な持続可能繊維の商業的応用と使用を通じて、アパレル業界の変革に貢献することを目指している。
本資金調達により、同社は樹脂と糸の生産能力を拡大できるほか、H&M以外の世界的ブランドを含むブランド協業企業を支援することができる。
Kintra Fibersへの投資は、H&Mが過去1年間にこの分野で行った投資に続くもの。これまで同社は、より持続可能な綿花サプライチェーンを強化するために気候変動に強い農業システムを構築しているMaterraや、繊維製造チェーンの源流で廃棄物をなくすための先駆的なソリューションを開発しているディープテック・スタートアップのSmartexなどに出資してきた。
また、H&M Group Venturesは、微生物学を利用して繊維製品に染料を生産・定着させるバイオテクノロジー企業、Colorifixにも追加投資を行った。さらに、H&M Group Venturesは最近、100%炭素排出から作られる天然繊維を作る元Global Change Award受賞企業のRubiと、英国を拠点とするオーセンティックスニーカー専門のオンラインマーケットプレイスのLacedにも投資した。
【参照ページ】
(原文)H&M Group continues investment in startups to enable a more circular fashion future
(日本語訳)H&M、生分解性ポリエステル開発スタートアップKintra Fibersに出資