Morgan Stanley、気候ソリューション戦略のために約692億円を調達

Morgan Stanley、気候ソリューション戦略のために約692億円を調達

5月17日、Morgan Stanley Investment Management(MSIM)は、気候変動プライベート・エクイティ戦略「1GT」のファーストクローズで5億ドル(約692億円)を調達したことを発表した。

2022年11月に開始された「1GT」は、投資日から2050年までに10億トン(1ギガトン)のCO2排出を削減する気候ソリューション企業への投資を目的とした、成長志向の新しいプライベート・エクイティ・プラットフォームである。

Morgan Stanleyによると、本戦略への投資家には、北欧地域、ドイツ、英国の公的・私的年金基金や保険会社が含まれている。

MSIMの気候投資責任者であるVikram Rajuが率いる1GTは、モビリティ、電力、持続可能な食料・農業、循環型経済などのテーマにおいて、カーボンフットプリントの有意義な改善を可能にし、有意義な財務リターンを提供できる製品やサービスを提供する北米および欧州の未公開企業を中心に投資する。

MSIMは、本戦略の発表に際して、1GTチームのインセンティブ報酬の半分を、プラットフォームの気候変動目標の達成に連動させることを発表した。

これまでの投資先には、サプライチェーンインサイトとリスク分析の会社であるEverstream Analyticsがある。1GTは、サプライチェーンの持続可能性を加速させるために、オペレーショナルリスクとESGパフォーマンスにおける同社のイノベーションを推進することを目的として、2023年4月にEverstream社の5,000万ドル(約69億円)の資金調達を主導した。

1GTは、EUのSFDR規制の第9条に分類され、持続可能な投資または二酸化炭素排出量の削減を目的として要求している。

【参照ページ】
(原文)Morgan Stanley Investment Management Raises $500 Million for First Close of 1GT Climate Private Equity Strategy

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る