EU、トーゴの農業やエネルギー等を支援するため約105億円を拠出

4月25日、欧州委員会は、トーゴ共和国の農業ビジネスとエネルギーの支援を目的とした2つのTeam Europe Initiatives(TEI)に対し、7,000万ユーロ(約105億円)を拠出すると発表した。TEIは、発展途上国のインフラなどへの投資を増強するためのEUの戦略「グローバル・ゲートウェイ」の一部である。

今回の融資は、フランス、ドイツ、欧州投資銀行(EIB)との提携によるもの。3,000万ユーロ(約40億円)の拠出は、農産業の発展や天然資源の管理強化に役立ち、4,000万ユーロ(約45億円)は予算支援プログラムで、基本的社会サービスへのアクセス、農業、コネクティビティを支援するという。

持続可能な農業ビジネスのTEIは、農業生産性の向上と天然資源保護を目的としている。パイナップルとカシューナッツのバリューチェーンを基盤に、食料安全保障の強化、雇用の創出、生物多様性の保全に取り組んでいる。2021年以降、EU予算から4,800万ユーロ(約71億円)、フランスとドイツから追加で7,200万ユーロ(約106億円)が拠出されている。本イニシアティブの一環として、女性による起業の加速、弾力的な食糧システム、農業生態学的移行を進めるための専用プログラムが設定されている。

エネルギーとコネクティビティのTEIは、2030年までに100%の電化を達成し、そのうち50%を再生可能エネルギーで賄うことを目標としている。現在進行中の活動では、トーゴ領内の3500kmを超える配電網の延長、強化、高密度化、および医療センターや農場を中心としたオフグリッドシステムによる再生可能エネルギー4.5MWの発電に焦点を当てている。こちらもEU予算から4,190万ユーロ(約61億円)、フランスとドイツから8,500万ユーロ(約125億円)の支援を受けている。また、光ファイバーケーブルの敷設やデータ管理など、デジタルサービスへのアクセスを強化するための活動も検討されている。

【参照ページ】
(原文)Global Gateway: EU and Togo strengthen partnership in sustainable agribusiness, energy and connectivity
(日本語参考訳)グローバル・ゲートウェイ EUとトーゴ、持続可能なアグリビジネス、エネルギー、コネクティビティにおけるパートナーシップを強化

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  3. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る