2月21日、米小売大手REI Co-opは、新しい「製品影響基準」を発表し、小売業界においてより持続可能で包括的なビジネス慣行を推進するための新しいベンチマークを設定した。本基準は、REI の 1,000 を超えるブランドパートナーを巻き込み、REIの最も重要な環境影響と機会である販売商品とそのサプライチェーンに対処するためのプラットフォームとなる。
本基準は2018年に初めて発表され、3度目の更新となる。新バージョンは、生協の既存の基準をベースにしながら、気候変動との戦い、アウトドアにおけるインクルージョンの推進、化学物質の管理という3つの重要な分野で期待を高めている。
REI の「製品影響基準」は、小売業界では初めてのもの。業界の最も重要なトピックについて、生協がパートナーに積極的に関与できるよう、時とともに進化していくように設計されている。2023年の主な更新内容は以下の通りである。
- ブランドに対して、温室効果ガスの排出量を測定し、排出量の削減目標を設定するよう求める期待
REIは、Science Based Targetsイニシアチブ(SBTi)を通じて、独自の排出量削減目標を正式に約束した。 - アウトドア用品とアパレル製品の公平性を高めるための新たな期待
特に、サイズ範囲における価格の公平性、包括的なサイズ設定、多様な髪質への包括的な提供に関するものである。 - PFASの使用に関する新しい州法と業界の幅広い連携を確保するため、化学物質管理に関する期待
本基準は、ブランドへの期待(生協で販売されるすべてのブランドと製品の要件)と、好ましい属性(サステナビリティを推進し、ポジティブな影響をもたらすとみなされる自主的な認証や機能)の両方を包含している。
2022年、REIは科学的根拠に基づく目標を提出し、SBTi(Science Based Targets initiative)を通じて承認を得た。本目標は、生協の排出量削減目標にさらなる厳密性と信頼性を加える。取り組みの一環として、REIは、2025年までに年間販売量の55%以上を占めるブランドも科学的根拠に基づいた排出削減目標を設定するよう、パートナーと協力していく予定である。ワークショップやガイダンス文書、OIAのClimate Action Corpsとのパートナーシップなど、本目標を達成するためにブランドを支援するさまざまなリソースや関与の機会を提供する。
同協会は、基準の実施状況を追跡する主な手段として、製品影響評価(Product Impact Assessment)を使用している。2021年、年間売上高38億ドル以上のREIブランドパートナーは、自社のサステナビリティの実践を評価し、その進捗を生協に報告した。10,000以上のスタイルに及ぶ400以上のブランドが、REIが推奨する持続可能性の特性を製品に使用していると報告した。また、年間売上高の70%以上を占める300以上のブランドが、温室効果ガスの排出量を測定し、削減目標を設定したと回答している。