2月27日、BMWグループは、水素燃料電池を搭載した実証実験車「BMW iX5 Hydrogen pilot vehicles」を発表した。本車両は今年中に運行を開始し、デモンストレーションとトライアルの目的で国際的に展開される。
BMWは、2030年までにサプライチェーン、生産、製品使用を含むライフサイクル全体で、車両1台あたりのCO2排出量を少なくとも40%削減することを目指しており、水素自動車のパイロット・フリートが始動した。同社は、2030年までに全社販売台数の50%をEVとする計画を掲げ、バッテリーEVへの移行に最も注力しているが、燃料電池EV(FCEV)技術を 「バッテリーEVで使用する駆動技術に追加する可能性がある」として捉えている。
BMWによると、新しい水素自動車の発売は、2019年にコンセプトカーとして初めて発表されたBMW iX5 Hydrogenの4年にわたる開発作業を受けたものであるという。同社は、車両に搭載する個々の燃料電池を、2013年からBMWと燃料電池駆動システムで協業しているトヨタから調達している。BMWグループは、パイロット・フリート用の燃料電池システムをミュンヘンの社内水素コンピテンス・センターで生産し、タービン付き高速コンプレッサーや高電圧冷却水ポンプなど、新しい燃料電池システム用の特別な水素コンポーネントも開発した。
本車両は、炭素繊維強化プラスチック製の700気圧のタンク2基に約6キログラムの水素を貯蔵することができ、500キロメートル以上の航続距離を実現している。
【参照ページ】
(原文)LAUNCH OF THE BMW iX5 HYDROGEN PILOT FLEET.
(日本語参考訳)BMW、水素燃料EVを搭載したパイロット・フリートを開始