MSCI、生物多様性と森林破壊のリスクを抱える企業を特定するツールを提供開始

MSCI、生物多様性と森林破壊のリスクを抱える企業を特定するツールを提供開始

12月14日、投資データおよびリサーチプロバイダーであるMSCIは、投資家が生物多様性の損失や森林破壊を助長するリスクのある企業を特定し選別することを支援するための新しいツール群を開始する計画を発表した。

本ツールは、健全な森林、森林破壊の前線、種の豊富な地域など、生物多様性の関連性が高い地域に物理的資産を有する企業を特定することを可能にする「MSCI生物多様性配慮地域スクリーニングメトリクス」と、直接またはサプライチェーンを通じて森林破壊に貢献している企業を特定する「MSCI森林破壊スクリーニングメトリクス」から成り、2023年初頭に投資家に提供することを目指している。

同社によると、本ツールは、何千ものESGと気候に関するデータを組み合わせ、MSCI独自のジオロケーションデータと重なることで、企業の事業をピンポイントで特定するのに役立つという。

MSCIは、2030年までに生物多様性と世界の自然資本を保護するための具体的な目標を定めた枠組みを提供するモントリオールでの第15回締約国会議(COP15)の開催中に、本発表を行った。

【参照ページ】
MSCI to launch tools to help investors assess biodiversity, deforestation risk in portfolios

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る