Salesforce、ESGデータ管理・レポーティングソリューションの提供を開始

Salesforce、ESGデータ管理・レポーティングソリューションの提供を開始

12月9日、CRMソリューションプロバイダのSalesforceは、ESGの透明性に対する需要の高まりに対応し、Salesforceの気候変動に特化したソリューションに社会とガバナンスに関するデータ機能を追加することを目的とした、新しいESGデータ管理・報告ソリューション「オートメートESGレポーティング」を発表した。

Salesforceによると、新ソリューションは、ユーザーが異なるシステムからESGデータを統合し、環境、社会、ガバナンスのデータを一箇所で確認できるようにし、報告プロセスを合理化・自動化してフレームワーク固有のレポートを容易に作成できるようにするものである。

本ソリューションは、Salesforceの温室効果ガス排出量データの追跡・分析・報告ソリューション「Net Zero Cloud」を中心に、当初2019年に(「Sustainability Cloud」として)提供を開始し、信頼できる環境データの追跡・分析・報告機能により、ユーザーに環境への影響を360度見渡すことができるようにしたものである。今年初めには、Salesforceのポートフォリオ全体のソリューションを統合し、Slackのサプライヤーコラボレーション技術や、Salesforce傘下のTableauのCRMダッシュボードの利用を追加し、サステナビリティの洞察を提供する「Net Zero Cloud 2.0」を発表した。

ESGレポートの自動化により、SalesforceはNet Zero Cloudに社会とガバナンスのデータ管理機能を追加する。新機能として、企業の人事システムから従業員の属性を表示できる新しい多様性、公平性、包括性(DEI)ダッシュボード、組織の子会社からの炭素排出データをプラットフォームの単一インスタンスに取り込む新しいマルチオーグ炭素計算機能、枠組み固有のESG基準に沿ったレポート作成の合理化と自動プロセスを実現する新しいコンプライアンスと開示ハブが追加されている。

新しいソリューションは、Tableauのデータ可視化機能、MuleSoftのデータ統合、Experience Cloudの複数組織データ共有、Trailheadの人材活用など、セールスフォースが提供するさまざまな機能を利用している。

【参考ページ】
(原文)Salesforce expands Net Zero Cloud to report on S and G on top of E
(日本語参考訳)Salesforce、ESGデータ管理・レポーティングソリューションの提供を開始

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-12

    BCG支援のVC、Bキャピタル、気候変動プラットフォームのリードへ向け新たな幹部を発表

    4月8日、マルチステージのベンチャー投資会社であるBキャピタルは、気候変動投資プラットフォームの拡…
  2. 日本、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    2024-4-11

    SSBJ(サステナビリティ基準委員会)、IFRSベースのサステナビリティ報告基準案を公表

    4月3日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、IFRS財団の国際サステナビリティ基準委員会(…
  3. 2024-4-11

    ブラックロック、ESG政策を理由に1.3兆円の資産売却を決定したテキサス州を「無謀」とし、再考を促す

    3月21日、ブラックロックは、テキサス州教育委員会がエネルギー企業への「ボイコット」とESG投資慣…

アーカイブ

ページ上部へ戻る