8月29日、ドイツとデンマークは、300万世帯以上の電力を供給できる洋上風力発電プロジェクト「Bornholm Energy Island」について、それぞれの国への接続許可を得て、プロジェクトを推進する計画を発表した。
デンマークの気候・エネルギー・公益事業省のプレスリリースによると、気候変動やエネルギー安全保障などを考慮し、プロジェクトの範囲も50%拡大され、3GWの容量となった。また、プレスリリースでは、温室効果ガスの削減と、欧州をロシアのガスや石油から独立させることを目的に、さらなる国際協力を呼びかけている。
バルト海に位置する「Bornholm Energy Island」は、デンマークとドイツの共同プロジェクトで、2030年の稼働を予定しており、現在デンマークが開発中の2つの洋上風力「Energy Island」のひとつである(もうひとつは北海に位置する)。ドイツとは470kmの海底ケーブルで結ばれ、2030年からドイツ国内のCO2排出量を年間350万トン削減することが期待されているプロジェクトである。
本プロジェクトは、ドイツ、オランダ、ベルギー、デンマークが最近締結した、北海に焦点を当てた洋上風力発電に関する協定に続くもので、2030年までに65GW、2050年までに150GWの洋上風力の合計目標を達成し、1350億ユーロ(約19兆円)の共同投資により、EU気候ニュートラル達成に必要な容量の半分以上を提供する計画となっている。
【参照ページ】
(参照記事)Denmark and Germany to Build Bornholm Energy Island Together
(日本語訳)ドイツとデンマーク、気候変動とエネルギー自給の目標達成のため洋上風力発電の「島」を建設