5月16日、世界的なビール会社ディアジオは、ダブリンにあるギネス醸造所セント・ジェームス・ゲートの脱炭素化に向け、1億ユーロ(1億900万米ドル)以上を投資すると発表した。築264年の醸造所を 2030年までに効率的なビール醸造所とすることを目指す。
ディアジオによると、今回の投資は、同社の10年間の持続可能性プログラムである「ソサエティ2030:スピリット・オブ・プログレス」に基づいて定めた目標に一致するとしている。この計画は2020年に策定されたもので、再生可能エネルギーを100%利用すること、直接事業全体で炭素排出実質ゼロを達成すること、サプライヤーと協力して間接的なエネルギー削減に取り組むことなどの目標が含まれている。
具体的には、 2030年までに炭素排出量の 50%削減、水の使用量の 30%削減、水ストレスの主要な流域や地域社会でのプラスの水効果を達成することなどがある。
今回の投資により、セント・ジェームス・ゲート醸造所は、2030年までに新しい水回収施設内で発生されるバイオガスと系統電力供給型のヒートパンプを組み合わせた「再生可能エネルギー戦略」を導入する予定。加えて、水の利用効率を改善し、水使用量は 30%削減される見込みだ。
これにより、ディアジオは、醸造業務における化石燃料の使用を段階的に廃止し、スコープ1および2の温室効果ガス排出量を90%以上削減することを目指していると述べた。