Triodos Bank、2030年までに排出削減と275件のエネルギー転換プロジェクトを目指す新戦略を発表

12月1日、Triodos Bankは、ブラジルで開催されたCOP30後、気候と自然の目標を統合した初の「Climate & Nature Strategy」を発表した。同戦略は、即時かつ測定可能な行動を掲げ、排出削減の加速、エネルギー転換の促進、自然関連ソリューションの拡大を中心に据える。
戦略「Dare to Act. Now.」の下で、Triodos Bankは以下の具体的なコミットメントを示した。
- 2030年までに絶対量ベースのファイナンスド・エミッションを42%以上削減
- 今後5年間で275件のエネルギー転換プロジェクトに融資 (分散型、次世代型、コミュニティ主導の取り組みを重点化)
- 高いインテグリティを備えたNature-based Solutionsに5億ユーロを投入 (2026年からポジティブな生物多様性影響を報告)
- 1.5°C整合と自然回復に資する金融規制の強化など、気候と自然に関する制度改革を提唱
今回、Triodos Bankが気候と生物多様性を一体の戦略として提示するのは初めてである。
CEOマルセル・ザイダム氏は、気候危機と生物多様性喪失は切り離せない課題であり、排出削減と自然再生を同時に進める必要性を強調した。
戦略は4本柱で構成される。
1つ目は排出削減。 2022年の32%削減目標を上回る42%以上への引き上げであり、事業融資、住宅ローン、Triodos Investment Managementの上場株式・債券が重点領域となる。
2つ目はエネルギー転換の加速。 大手事業者だけでなく、協同組合やコミュニティによる小規模案件も含む多様な主体への資金供給を確保する。
3つ目はNature-based Solutionsの拡大。 NbSに5億ユーロを投入し、2026年度から生物多様性へのポジティブ影響を報告する。
4つ目は制度改革の推進。 各国政府や金融機関が後退する中、化石燃料産業への資金流入は年間6,500億ユーロに達しており、化石燃料の段階的廃止やNbSの高いインテグリティ基準の整備を求める。
(原文)Triodos Bank targets reduced emissions and wants to finance 275 energy transition projects by 2030
(日本語参考訳)トリオドス銀行は排出量の削減を目標とし、2030年までに275件のエネルギー転換プロジェクトに資金提供したいと考えている。

