電源管理技術プロバイダーEaton、約1,800億円の新規債券の発行条件を気候変動目標の達成に結びつける

8月23日、電源管理技術プロバイダーであるEatonは、同社初のサステナビリティ・リンク債の発行を完了し、排出削減目標に対する同社のパフォーマンスと連動した条件を持つ13億ドル(約1,800億円)の2033年債を決済したと発表した。

サステナビリティ・リンク債は、持続可能な金融商品の中で最も急速に成長している形態であり、発行体の特定のサステナビリティ目標の達成度に連動した利払いなどの特性を備えている。

Eatonの新しいサステナビリティ・リンク・ノートの金利は、2027年末までにスコープ1および2の温室効果ガス排出量の絶対量を2018年基準から少なくとも40%削減するという目標達成を条件としている。

Eatonは、2020年に一連の気候目標を設定した。その中には、事業からの炭素排出量を50%削減し、その時点でカーボンニュートラルとなることを可能にする目標や、スコープ3の排出量を2018年のベースラインから15%削減する目標が含まれている。この目標は、Science Based Target Initiative(SBTi)により承認された。また、2030年までに持続可能なソリューションの研究開発に30億ドル(約4,000億円)を投資する計画も立てたという。

【参照ページ】
(原文)Eaton announces first $1.3 billion sustainability-linked bond

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