シンガポール、初のグリーンボンド募集で約2,300億円を調達

8月4日、シンガポール政府は、グリーンボンドの初回発行で24億シンガポールドル(約2,300億円)を調達し、同国の持続可能な移行戦略のための最大350億シンガポールドル(約3.4兆円)の調達を目指す複数年計画の幕開けとなることを発表した。

2022年8月債の発行は強い需要に支えられ、24億シンガポールドル(約2,300億円)は、今週初めに発表された最低発行額の15億シンガポールドル(約1,500億円)を大幅に上回り、目標額の上限で調達された。この債券の利回りは3.4%で、ブックビルディング開始時の価格ガイダンスから11bp引き下げられ、募集は2倍以上の応募超過となり、オーダーブックは53億ドル(約5,200億円)を上回った。

今回の発行は、政府が6月に発表した「グリーンボンドフレームワーク」に基づくもので、グリーンボンドによる投資対象として、再生可能エネルギー、エネルギー効率、グリーンビルディング、クリーン輸送、持続可能な水・排水管理、汚染防止・抑制・循環経済、気候変動適応、生物多様性保全、天然資源・土地利用の持続可能な管理などのカテゴリーを挙げている。

政府は、2030年までにソブリン債および公的セクターのグリーンボンドを最大350億シンガポールドル(約3.4兆円)発行することを目指しており、その収益は、最近開始した「シンガポールグリーンプラン2030」を支える支出や投資の財源に充てると表明している。

【参照ページ】
(原文)Singapore Prices S$2.4 billion 50-year Inaugural Sovereign Green Bond; Public Offer now Open for Individual Investors
(日本語訳)シンガポール、初のグリーンボンド募集で24億シンガポールドルを調達

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る