7月15日、Nestléは、World Central Kitchen(WCK)と協働することで、気候危機に関連する異常気象に見舞われた地域の飢えた人々に食事を提供する支援をすることを発表した。Nestléは、当初1年間の契約と、同社の気候災害基金への100万スイスフラン(約1億4,158万円)の寄付により、WCKを支援する。
WCKは、以下3つの分野に重点を置いている。
①気候災害の影響を受けた飢えた人々への食事の提供
WCKは、食料、水、その他の資源を被災地に届ける。
②最前線のコミュニティにおける回復力の構築
WCKは、コミュニティが自給自足できるよう支援し、農家が急速に変化する気候に適応できるよう支援する。地元の食品生産者に投資し、フードサービスの専門家や調理師を目指す学生にWCKのモデルを教えている。
③飢えと渇きをもたらすシステムを変えること
WCK は地方自治体や州政府と協力して、成功したモデルを取り入れ、それを拡大している。
WCKの活動の例としては、今年2月にマダガスカル東海岸を襲った熱帯サイクロン「バツィライ」の被災地支援チームが挙げられる。本チームは迅速にWCKフィールドキッチンを立ち上げ、地元の市場で仕入れた新鮮な食材を食事に使い、調理には地元の人々を雇用した。また、昨年末にブラジルのバイーア州で起きた大雨洪水では、地元のレストランとネットワークを組み、被災者のために料理を提供した。また、アメリカ領ヴァージン諸島とバハマ諸島では、19の食品関連企業がWCKの助成金を受けており、そのひとつであるヴァージン諸島のセジャファームは、農業学習センターの設立を計画している。
WCKは、自然災害への支援に加え、ウクライナのような長期化する人道的危機にも対応している。Nestléもこの活動を支援しており、WCKチームはすでに8カ国で2700万食以上の食事をウクライナで被災した人々に提供している。
【参照ページ】
(原文)Feeding hungry people and building climate-resilient communities – Nestlé enters new partnership with World Central Kitchen
(日本語訳)Nestlé、World Central Kitchenと新たなパートナーシップを締結