6月29日、スイス連邦評議会は、世界的な気候変動に関する目標に対する企業の対応状況を透明化することを目的とした、一連の指標に基づく「スイス気候スコア」の開始を発表した。
連邦内閣は、銀行、資産運用会社、保険会社が、顧客のポートフォリオや投資商品に本スコアの適用を要請している。投資家は、投資先の気候変動との整合性をより適切に評価し、気候変動の機会を特定し、自らのサステナビリティ目標を達成できるようになる。
スコアの評価基準は、温室効果ガス排出量、化石燃料の使用量、地球温暖化係数、ネット・ゼロ戦略とコミットメント、気候スチュワードシップなど。
新しいスコアは、既存の気候変動対策と互換性があり、GFANZ(Glasgow Financial Alliance for NetZero)やTCFD(Taskforce for Climate-related Financial Disclosures)といった既存のイニシアティブを大いに活用している。
同協議会によると、本スコアは、EUタクソノミーのような現行のシステムを超えて、企業やポートフォリオの現在の環境状況に関する気候スナップショットを提供するだけでなく、温暖化を1.5℃に抑えるという世界の気候目標に対する企業の位置づけや移行計画などの将来的な情報も含んでいるという。
本スコアは、スイスの連邦政府機関、UBS、スイス・リー、ロンバー・オディエなどの金融セクター、NGO、学術機関などからなるワーキンググループの意見をもとに作成された。
【参照ページ】
(原文)Federal Council launches Swiss Climate Scores for climate transparency in financial investments
(日本語訳)連邦評議会、金融投資における気候の透明性を確保するためのスイス・クライメート・スコアを発表