6月6日、バイデン政権は、米国内でのソーラーパネルの継続的な生産と展開を確保し、長期的な国内ソーラー生産能力の開発を促進することを目的とした一連の動きを発表した。これには、東南アジアからの免税輸入を2年間延長し、海外メーカーへの依存を減らし、米国のソーラー競争力を高めるために国防生産法(DPA)を発動させることが含まれている。
クリーンエネルギーへの移行はバイデン政権の主要な焦点であり、就任直後から気候変動に焦点を当てた一連の行政措置を発表し、その後、洋上風力発電容量の大幅拡大、ゼロエミッション車への移行を義務付け、超党派インフラ法の一環としてエネルギー移行に焦点を当てた活動に数十億ドルを充当する準備をしていうそうだ。
カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナムからのソーラーモジュールとセルの無税輸入を認める動きは、ソーラーパネル展開の継続的な成長を妨げる恐れがある短期的な重要問題の1つを解決することを目的としている。東南アジア諸国は現在、輸入太陽電池モジュールのおよそ4分の3を占め、米国における太陽電池モジュール設置の大部分を占めている。
また、政権は、太陽光パネル部品のほか、建物の断熱材、ヒートポンプ、電解槽、燃料電池、白金族金属(PGM)などのクリーン燃料機器、重要な電力網インフラなどの国内生産を加速させるため、エネルギー省(DoE)に国防生産法(DPA)を利用する権限を付与した。DPAは通常、国防の必要性に応じて、大統領権限で米国の産業基盤からの材料供給を加速するために確保されるが、ほとんどの政権で頻繁に利用されているという。
国内太陽光発電の能力を高めるために政権が発表したその他の措置には、国内メーカーの米国政府への製品販売能力を加速させるためのマスターサプライアグリーメントの策定や、太陽光発電システムの連邦調達における国内コンテンツ基準の適用などの連邦調達措置が含まれる。
【参照ページ】
(原文)FACT SHEET: President Biden Takes Bold Executive Action to Spur Domestic Clean Energy Manufacturing
(日本語訳)バイデン大統領が国内のクリーンエネルギー製造に拍車をかけるために大胆な大統領行動をとる