比エネルギー省と世界銀行、洋上風力発電の可能性を示す新たなロードマップを発表

4月20日、フィリピンのエネルギー省(DOE)と世界銀行グループ(WBG)は洋上風力発電ロードマップを発表した。本ロードマップは、フィリピンが適切な長期ビジョン・インフラ開発・投資・政策によって40GWの洋上風力発電を設置できる可能性を示している。

本ロードマップは、フィリピンで強固な洋上風力発電産業を発展させるための可能性を、2つのシナリオに分けて示している。低成長シナリオは、DOEの国家再生可能エネルギープログラムに沿ったレベルで洋上風力を導入するためのロードマップを提供する。高成長シナリオは、競争、投資、コスト削減を促進するためのロードマップを提供する。

低成長シナリオの分析では、フィリピンは2050年までに6GWの洋上風力を導入する可能性があり、同国の電力供給の5%を占めるとされている。高成長シナリオの分析では、40GWの導入の可能性があり、電力供給の45%を占めるとされている。

本ロードマップは、2つのシナリオを実現するために、政府がステークホルダーと協力して取るべき行動の指針を示すもので、脱炭素エネルギーミックスの一環として2050年までの洋上風力の長期計画の策定、さらなる海洋空間計画による洋上風力開発区域の設定、送電や港湾などのエネルギーインフラの改善への投資、産業界や他の関連政府機関との協力関係の強化などが盛り込まれている。

【参照ページ】
JOINT MEDIA RELEASE: New Roadmap Shows Potential for 40GW of Offshore Wind by 2050 in the Philippines

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-24

    GHGプロトコル、企業排出報告の信頼性向上へ―新たな公開協議を実施

    10月20日、温室効果ガス(GHG)排出会計の国際基準を策定するGHGプロトコルは、Scope2基…
  2. <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025-10-20

    <最新>SBTi FLAGの概要とガイダンスの改訂ポイント

    2025年10月に、SBTi(Science Based Targets initiative)は…
  3. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る