2月、バイデン政権はEVへの移行を促進するための一連の取り組みを発表した。その一つとして、州間高速道路システム全体のEV充電ネットワークの整備に、5年間で50億ドル(約5,800億円)を拠出する。
この新しい資金は超党派インフラ法の国家電気自動車インフラ(NEVI)フォーミュラプログラムに基づいて提供する。バイデン政権は、2030年までに米国の新車販売台数の半分をゼロエミッション車にするという大統領令を発布するなど、クリーンモビリティの推進に注力している。このインフラ法では、電気自動車用充電器のネットワーク整備に75億ドルを割り当て、2030年までに全国で50万台のEV用充電器の設置を目標としている。
本充電ネットワークプログラムは、2015年に開始された運輸省の「代替燃料コリドー」構想に基づくもので、EV・水素自動車・プロパンガス・天然ガス自動車をサポートするインフラを備えた高速道路区間を各州が指定する。各州は新しい資金を利用するためにEVのインフラ整備計画を提出する必要があり、エネルギー省(DOE)は各州の計画策定を支援するために技術支援を直接行う。この計画の一部はバイデン政権が推進している「Justice40(ジャスティス40)」と呼ばれる取り組みに基づいており、クリーンエネルギーへの投資利益の40%を、気候変動の影響を受けているコミュニティなどに配分する。
DOEはまた、EVやエネルギー貯蔵のニーズの高まりに対応するため、先進的なバッテリーのサプライチェーンを強化するために約30億ドルを投資する計画を発表した。DOEのプログラムは、電池材料の精製・生産工場、電池セルやパックの製造施設、リサイクル施設への資金提供を目的としている。
【参照ページ】
(参考記事)White House rolls out $5 billion funding plan to states for electric vehicle chargers
(日本語訳)バイデン米大統領、全米のEV充電ネットワーク構築に約5,800億円を拠出