BlackRock ラリーフィンクCEO、2022年CEO向け年次レターを発行

1月18日、BlackRock会長兼CEOのラリー・フィンクは、CEO向けの年次レターを発表し、長期的なリターン、価値創造、投資の成功にはステークホルダー資本主義、企業価値と目的が中心であることに焦点を当てた。この書簡では、ネット・ゼロへの移行がもたらす破壊的な影響と機会、株主にとってのスチュワードシップと投資家エンゲージメントの重要性が増していることなどに焦点が当てられている。

この書簡で議論された重要なテーマの一つは、企業の長期的な成功を決定する上で、目的、価値観、ステークホルダーへの配慮が大きな役割を果たすということだ。

フィンク氏は、2020年と2021年の書簡で、BlackRockが投資プロセスにおいてサステナビリティと気候変動対策を重視するようになっていることやネット・ゼロへの移行が企業のビジネスモデルに及ぼす広範な影響、これらの問題への取り組みの進捗を追跡するための一貫した高品質のデータおよび情報開示の必要性について強調していた。

また今年の書簡では、これらの考えをさらに発展させ、気候に関する投資家、そしてより広範なステークホルダーの期待の進化を概説し、資本配分の決定と長期的企業価値が企業のグローバルなエネルギー移行を進める能力によってますます影響を受けるようになっていると述べている。

BlackRockは、気候変動問題に対する投資界の主要な声として台頭する一方で、排出量の多いセクターへの大規模な投資を継続していることに対する批判にさらされている。フィンク氏はこの書簡で、持続可能な投資に対する同社のアプローチについて言及し、セクターからのダイベストメントは気候変動に関する目標を達成するための有効な手段ではないことを主張している。この書簡では、炭素集約型セクターの中でも、事業を変革し脱炭素化を主導することができる企業に注目することで、投資機会を得られると概説。またフィンク氏は、「公平かつ公正な」グリーン変革の実現と、安価なエネルギーの供給を保証するために、移行期においても伝統的なエネルギー源が引き続き役割を果たすと指摘している。

【参照ページ】
(原文)BlackRock CEO Larry Fink says stakeholder capitalism is not ‘woke’
(日本語訳)BlackRock ラリーフィンクCEO、2022年CEO向け年次レターを発行

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