KKR、クリーンエネルギーの推進に約1,100億円を投資

5月3日、グローバルなオルタナティブ資産およびプライベート・エクイティ投資家であるKKRは、再生エネルギー案件への8億ドル(約1,100億円)の割り当てを発表した。住宅用太陽光発電技術およびエネルギーサービス・プロバイダーのSunPowerから5億5,000万ドル(約740億円)の太陽光発電ローンを購入する約束や、インドに拠点を置く産業用脱炭素プラットフォームSerenticaへの2億5,000万ドル(約340億円)の投資を含む。

KKRは、2022年、Serenticaに4億ドル(約540億円)を出資したほか、インドで再生可能エネルギー資産の取得・所有・運営を行う投資プラットフォームVirescent Infrastructure、アジアでの再生可能エネルギー投資を行うAster Renewable Energy、長期高利回り太陽光発電投資の組成を目的とするStellar Renewable Powerを立ち上げており、これらの取引は、エネルギー移行に焦点を当てた一連の動きにおける最新のものとなっている。KKRは、2011年以降、再生可能エネルギーへの投資に150億ドル(約2兆円)以上の株式を全世界で投入している。

SunPowerは、住宅用太陽光発電と蓄電池のオールインワン・ソリューションを設計し、2021年には住宅用太陽光発電の顧客向けにローンや金融商品を提供するSunPower Financialを立ち上げ、設計から販売、設置、保証、融資まで、住宅用再生可能エネルギー購入者のフルセット・ソリューションを可能にしている。KKRの5億5,000万ドル(約740億円)の融資購入コミットメントは、同社が顧客に融資オプションを提供し続けることをサポートするもの。

2022年設立されたSerenticaは、インドにおける産業の脱炭素化に注力しており、24時間体制のクリーンエネルギーソリューションを提供することで、大規模なエネルギー多消費型産業のクリーンエネルギーへの移行を支援している。長期電力購入契約(PPA)を通じた再生可能エネルギー・ソリューションの提供や、顧客と協力してネット・ゼロ電力への道筋を設計するなどの活動を行っている。

Serenticaは最近、インドで新たな電力供給契約を締結し、年間90億ユニットのグリーンエネルギーを供給する太陽光・風力発電プロジェクトを開発中で、大規模産業顧客の電力消費の大部分を脱炭素化するのに貢献している。

インド政府は昨年、2030年の気候変動に関する一連の公約を承認した。その中には、排出強度を45%削減し、非化石ベースの電源から約50%の電力に移行するとの誓約が含まれている。また、インド議会は最近、産業、輸送、建物において、化石由来のエネルギーからクリーンで再生可能なエネルギーへの移行を規制し、義務付けるための政府による一連の動きを可能にする法案を可決した。

【参照ページ】
(原文)SUNPOWER SECURES $550M LOAN PURCHASE COMMITMENT FROM KKR
(日本語訳)KKR、クリーンエネルギーの推進に8億ドルを投資

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