1月11日、世界的な取引所・清算機関であるインターコンチネンタル取引所(ICE)は、2021年の環境契約の取引が過去最高の取引量に急増し、想定元本1兆ドル(約107兆円)に相当する180億トンの炭素排出枠の取引に到達したと発表した。
ICEによると、2021年に取引所で取引された環境先物・オプション契約は過去最高の1900万件で、その内訳はEUの炭素排出枠152億件、カリフォルニア州の炭素排出枠24億件、地域温室効果ガスイニシアチブ排出枠3億4600万件、英国の炭素排出枠2億5500万件となっている。
ICEは過去数ヶ月間、この拡大する市場に対応するため、一連の商品を展開してきた。2020年4月には、EU、カリフォルニア州の排出権先物取引のバスケットに基づき、排出権価格のパフォーマンスのベンチマークを提供するICEグローバル炭素先物インデックスを、2021年には英国の排出権を追加するICE地域温室効果ガスイニシアチブ先物取引を開始した。11月、ICEはICE Global Carbon Futures Indexに基づく先物契約と、2022年第1四半期に見込まれる初のNature-Based Solutions(NBS)炭素クレジット先物契約を開始する計画を発表した。
【参照ページ】
(原文)Record Volume of Environmental Contracts Traded on ICE in 2021 Equivalent to an Estimated $1 Trillion in Notional Value
(日本語訳)ICE、2021年の環境関連契約の取引量を発表 想定元本は過去最高の推定1兆ドル相当