企業のESG情報開示の業務負荷を軽減する「SmartESG」提供のシェルパ・アンド・カンパニー、資金調達を完了。累計調達額は5億円に

企業のESG情報開示の業務負荷を軽減する「SmartESG」を開発・提供しているシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:杉本淳、以下シェルパ)は、エクステンションラウンドとしてWiLより総額1.5億円を調達したことをお知らせします。今回の調達により創業からの投融資を含む累計調達額は5億円を超えました。

2023年3月期決算から有価証券報告書でのサステナビリティ情報の開示が義務化され、ESG情報開示へのニーズはより高まっています。今回の調達資金を活用しサービス拡充、機能向上のために、組織拡大に向けた採用の強化及びAI事業部での技術強化を行ってまいります。

グローバル・ブレインとWiLを共同リード投資家としてエクステンション・ラウンドをクローズ。次の成長フェーズへ

シェルパは、2022年5月にESG情報開示支援クラウド「SmartESG」β版の提供を開始し、シードラウンドで6,000万円の資金調達を実施して以降、日本におけるESG情報開示支援クラウドのフロントランナーとして事業を拡大してまいりました。同年11月の正式版リリース以降、横浜ゴム株式会社、九州電力株式会社、三菱倉庫株式会社、大日本印刷株式会社といった東証プライム上場企業をはじめとする各企業に導入され、急激な成長を続けています。

その中で得られた確かな市場ニーズの取り込みと新たな挑戦を行うべく、エクステンション・ラウンドとしてWiLより総額1.5億円を調達いたしました。本ラウンドを経てグローバル・ブレイン、WiLを共同リード投資家とし、6社のVCとともに次の成長フェーズに向かってまいります。

本ラウンドの概要

調達額:4.1億円
本第三者割当増資における引受先一覧(順不同、敬称略):

<新規引受先>
・グローバル・ブレイン(共同リード)
・WiL(共同リード)
・農林中金イノベーション
・三菱UFJキャピタル
・みずほキャピタル

<既存株主による追加出資>
・ジェネシアベンチャーズ

  • 資金使途について:採用の加速化とAI事業部の強化

今回調達した資金は、更なるプロダクトの多角化とESG市場におけるプレゼンス向上を目的に、採用活動に大きく投資してまいります。

シェルパは、「Never climb alone – 一人で登らない」というバリューを掲げ、多様なスキルや経験、様々な視点を持った仲間とともに、組織を拡大してまいりました。今年度もこの思想を強く維持しながら、一緒に登る仲間を増やして参ります。また、2023年3月期決算からの有価証券報告書等でのサステナビリティ情報の開示義務化により、SmartESGへのニーズがプライム上場企業を中心に一層高まっていることを受け、特に営業職、カスタマーサクセス職、開発職の採用強化を目指します。

詳しい採用情報については、カルチャーデック及び採用ポジション一覧をご確認ください。

カルチャーデック
https://speakerdeck.com/cierpa0905/cierpa-and-co-culture-deck

採用ポジション一覧
https://herp.careers/v1/cierpa0905

また、シェルパでは中長期的な技術開発強化の一環として、「SmartESG AI事業部」を立ち上げました。今回の資金を活用し、専門性・技術力の高いAIエンジニアやESGコンサルタントが集うSmartESG AI事業部で、AI、NLPをベースとしたより高度な技術開発を行い、SmartESGを通じて提供してまいります。

現在、大規模言語モデル(LLM)に代表されるようにAI技術が飛躍的に進化していますが、ESG領域においてもAI技術の活用可能性が高まっています。私たちは「SmartESG」にAI、NLP、LLM関連技術を組み合わせることで、プロダクトを飛躍的に進化させることができると考えております。

引受先共同リード投資家からのコメント

WiL インベスター 小梶新氏

「昨今、資本市場や市民社会からの要請が主なドライバーとなり、企業によるESG経営の実践及び関連する非財務データの戦略的開示の重要性が高まりを見せており、ESG経営はもはや「企業経営の一丁目一番地」と表現しても過言ではない状況にあります。

シェルパ・アンド・カンパニーはESG情報開示支援クラウド「SmartESG」のローンチ以来、短期間でプライム市場を中心に日本を代表する大手企業を顧客として獲得し、新しい市場におけるポジションを確立しつつあります。杉本CEO率いるチームの皆さんの実行力の高さには目を見張るものがあり、この度WiLから出資をさせていただきました。今回ラウンドでのご支援を契機に、シェルパ・アンド・カンパニーがESGソフトウェア分野のカテゴリーリーダーとして躍進し、顧客企業によるESG経営の実践を通じた企業価値向上に寄与できるよう、WiL一丸となって支援してまいります。」

グローバル・ブレイン ジェネラルパートナー 立岡恵介氏、ディレクター 冨樫寛隆氏

「企業経営におけるESGの重要性が急速に高まる中、複雑化・サイロ化する企業の対応を助けるテクノロジーが不足しています。今後も世界が持続可能な社会の実現を目指す限り、信頼できるESGデータとテクノロジーを必要とする企業がますます増えることは想像に難くありません。

SmartESGは、最適化されたワークフロー、一元化されたESGデータ、AIを用いた洞察の提供を通じて、ESG経営を通じた企業の価値創出を支援することができます。未来の企業経営に不可欠なサービスとなって、持続可能な社会を支えるインフラの一つになることを期待しています。」

シェルパ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役CEO 杉本淳からのコメント

「シェルパは、2019年の創業から今年で4期目を迎え、導入企業の時価総額合計は30兆円を超えるなど、日本のESG市場でリーディングカンパニーとして事業を拡大してきました。今回の資金調達によって、更なるプロダクトの進化とESG市場での存在感の強化に力を注ぎます。

ここからのシェルパの挑戦は、あるべき理想の未来/社会像の達成に向かって、その第一線を担う企業にテクノロジーの力を用いて伴走し、新しいサステナビリティ・ESG市場をつくることに他なりません。挑戦の先に生み出せる社会的インパクトは大きく、我々は今とてもやりがいのあるフェーズにいます。皆さまの支援と信頼に感謝し、共に持続可能な未来を創り上げていくことを約束いたします。」

企業のESG情報開示の業務負荷を軽減する「SmartESG」について

「SmartESG」は社内のESGデータを一元化することで、サステナビリティ活動の分析と改善を可能にし、企業のESG情報開示の業務負荷を軽減するクラウドサービスです。「SmartESGワークフロー」によって外部評価機関や取引先から寄せられる情報開示依頼やアンケート回答作業を大幅に効率化し、社内に点在するESGデータを「SmartESGデータベース」に集約します。また、集約したESGデータを「SmartESGマトリクス」によって、各評価機関・開示基準が求めるESG主要項目毎にマッピングし、共通度合いや重要度を明らかにします。その上で 「SmartESGスコアリング」によりベンチマーク企業の独自スコアリングと開示ベストプラクティスの特定を行い、導入企業様の市場からのESG評価の向上を促します。

製品について。
https://smartesg.jp/

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る