
10月1日、農林水産省は「みどりの食料システム戦略」に基づき、アジアモンスーン地域向けの「技術カタログ Ver.4.0」を国際農研ウェブサイトで公開した。今回の改訂では新たに4技術を追加し、既存2技術を更新、収録技術は計44件となった。
本カタログは「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」の一環として作成されたものである。同事業は、気候変動緩和とサステナビリティを両立する農業技術の実装を促進する目的で、国内外の研究成果を収集・発信する。収録技術には、温室効果ガス削減、化学肥料や農薬使用の低減といった戦略目標に資するものが含まれる。
Ver.4.0で新たに追加されたのは、ツマジロクサヨトウの殺虫剤抵抗性検定法、キャッサバ病抵抗性系統のDNAマーカー、サトウキビ深植え栽培技術、魚醤の安全性を高める塩分濃度調整手法の4件である。さらに「バイオ炭による炭素貯留推定手法」や「サトウキビ新品種KK4」など2件の内容がアップデートされた。
農水省と国際農研は、このカタログを国際会議等を通じて行政官、研究者、普及員、農林漁業者、民間セクターへ広く周知し、アジアモンスーン地域の生産力向上と持続的農業の普及を図る 。