6月21日、国土交通省は2022年度版の国土交通白書を公表した。今年は気候変動をテーマとしている。この白書は4つの章からなっている。序章では気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化、1章では脱炭素社会の実現に向けた動向、2章では脱炭素社会の実現に向けた国土交通分野における取組み、3章では気候変動時代のわたしたちの暮らしについて記述されている。
まず、気候変動に伴う災害、気象災害リスクの増加をデータや図を用いて示し、気象災害リスクへの対応策として「脆弱性に対応するインフラ計画(治水計画、高潮対策)や曝露にも対応するハード・ソフト一体となった流域治水の取組み」を提示した。
2050年カーボンニュートラル社会の実現のために、国土交通省は住宅・建築物、交通・物流、まちづくりなどの部門において脱炭素化に向けた取り組みを行っていく。また、エネルギーについては再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、再生可能エネルギー最優先の原則でいくこと示し、国土交通分野においては洋上風力発電の導入促進を行っていく。
本書の後半では消費者のライフスタイルについて分析を行っている。今後は、脱炭素型ライフスタイルへの転換を目指すことが示されている。この取り組みにおいては費用負担感を伴わないことに加え、生活の利便性維持等、二酸化炭素排出削減以外の付加価値が求められており、快適さや健康など生活の質に関する付加価値の創出も重要であるという。
【参照ページ】
「令和4年版国土交通白書」を公表