伊藤忠商事、世界初の大型クリーン水素インフラ投資ファンド「Clean H2 Infra Fund」へ出資
3月25日、伊藤忠商事株式会社は、特別目的会社(SPC)を通じて、世界初の大型クリーン水素インフラ投資ファンドであるClean H2 Infra Fund. S.L.P.(仏)の株式取得を発表した。また伊藤忠商事は、東京センチュリー株式会社との間で、同社へのSPC株式の第三者割当増資に関して合意し、関係当局からの認可を取得次第、共同で本ファンドの株式を保有することになる。なお、SPCは2千万ユーロ(約27億円)を上限に本ファンドに出資予定である。
本ファンドは、2021年10月に、ガス国際メジャーの一角であるエア・リキード(仏)、欧州を代表する総合エネルギー企業であるTotal Energies(仏)、インフラ運営・建設で世界第3位のVINCI(仏)が主導して設立した。
日本からは、株式会社国際協力銀行(JBIC)がアンカー投資家として最大1億ユーロ(約135億円)の出資を予定している他、ロッテ化学(韓)、Baker Hughes(米)等、エネルギー、化学、インフラ、水素技術、保険・金融等で強みを持つ国際的な有力企業が参加し、既に10億ユーロ(約1,359億円)超を調達済である。
本ファンドは欧州最大規模の民間投資会社であるArdianと、クリーン水素への投資に特化した投資管理会社であるFiveT Hydrogenの合弁会社であるHy24が、ゼネラルパートナーとして運用する。水素バリューチェーンの中でも早期の事業化が期待出来るクリーン水素製造事業や水素ステーション等の水素インフラプロジェクトを主要なターゲットに投資を実施する方針だ。
伊藤忠商事は、本投資を通じて得られる知見やノウハウを活用して、東京センチュリーと共に国内外の取引先の脱炭素ソリューションへのニーズに対応する。