1月27日、ルノー・日産・三菱自動車アライアンスは、モビリティのバリューチェーンに焦点を当てた共通のプロジェクトと実行計画を発表した。
今回、本アライアンスは2030年に向けたEVとインテリジェント・コネクテッド・モビリティ、そして投資の分担に関する共通ロードマップを策定した。本ロードマップに基づき、メンバー各社とそれぞれの顧客へより高い価値を提供する。
各社は、プラットフォーム、生産工場、パワートレイン、車種セグメントなど、共用化の対象となりうる要素をまとめ、各車種に適した共用化の度合いを定めた「Smart Differentiation(スマート差別化)」手法を開発した。この手法を用いることで、デザインやアッパーボディをより細かく差別化していく。
すでに各社はEV市場におけるパイオニアとして、電動化の推進に100億ユーロ(約1兆3,196億円)以上を投資してきた。主要な市場(日米欧中)においては、アライアンス各社の15の工場が、すでに10車種のEVの部品、モーター、バッテリーを生産しており、これまでに100万台以上のEVが販売されている。さらに、本アライアンスは今後5年間で電動化に総額230億ユーロ(約3兆351億円)以上の投資を行い、2030年までに35車種の新型EVを投入する予定だ。
また、本アライアンスは共通のパートナー企業と協業してスケールメリットによるコスト低減を実現し、バッテリーコストを2026年には50%、2028年には65%削減することを目指す。
さらに、本アライアンスは現行のリチウムイオンバッテリーと比較してエネルギー密度が2倍に向上する全固体電池(ASSB)技術に関するビジョンを共有している。2028年半ばまでにASSBの量産を開始し、さらに将来的に1kWhあたり65ドル(約7,000円)までコストを下げることでエンジン車と同等のコストを実現し、グローバルにEVシフトを加速することを目指していくという。