12月8日、株式会社JERAは、子会社のJERA Australia Pty Ltdを通じ、豪州のバロッサ・カルディータガス田の権益を取得することとし、豪州資源開発大手のSantos Ltdの子会社との間で、同ガス田の権益12.5%を取得することを定めた権益売買契約を締結した。必要な許認可取得等の手続きを経て、権益取得を完了する見込み。同社は本権益の取得により、豪州ダーウィンLNGプロジェクトの後継ガス田開発プロジェクトに参画する。
JERAは、2003年にダーウィンLNGプロジェクトに参画した。ダーウィンLNGプロジェクトは、東ティモール海域内に位置するバユ・ウンダンガス田から供給される天然ガスを原料とし、ダーウィン液化基地でLNGを生産するプロジェクトで、2006年の生産開始から約15年にわたり、LNGの安定供給に貢献してきた。
バユ・ウンダンガス田は、数年以内に生産終了を迎える見込みで、ダーウィンLNG液化基地へ原料ガスを供給する後継ガス田として、現在、豪州北部準州沖合に位置するバロッサガス田の開発が進められている。本プロジェクトは、バロッサガス田の開発およびダーウィン液化基地への繋ぎこみを行い、LNGを生産するもので、生産開始時期は、2025年頃を見込んでいる。
本プロジェクトは、開発するガス田が中規模であることや、ダーウィンLNGプロジェクトの液化プラントやLNGタンク、桟橋等の既存設備が活用できることから、開発リスクが極めて小さく、競争力の高いLNGの確保が可能なプロジェクトである。
同社は「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロに挑戦している。火力発電についてはよりグリーンな燃料の導入を進め、発電時にCO2を排出しないゼロエミッション火力を追求している。また、国・地域別に最適な脱炭素ロードマップを策定し、それに沿った取り組みによってゼロエミッションを推進する方針である。