サステナビリティ保証とは:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

※本記事は、2024年11月掲載の記事に2026年2月時点の最新情報に基づき再編集したものである。

サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投資家や評価機関を含むあらゆるステークホルダーにとって判断材料として重要視されている。サステナビリティ保証業務では、財務以外の情報の「品質」を担保するものとして日本でも先進的企業を中心に取り組まれてきつつあるものの、属人的な集計プロセス、ブラックボックス化した算定ロジックなど「保証を前提とした開示設計」まで踏み込めている企業は多くないのが実情であろう。

日本では、2026年2月、企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等の公布を踏まえ、SSBJ基準に基づくサステナビリティ情報の第三者保証制度が段階的に導入される方向で検討が進んでいる。保証水準は限定的保証とされ、初期段階ではスコープ1・2、ガバナンス、リスク管理が対象とされる見込みである。また、国際基準であるInternational Standard on Sustainability Assurance 5000も参照されており、制度設計は国際的枠組みとの整合を意識したものとなっている。

本稿では、保証制度の全体像、対象企業および保証範囲を再度整理するとともに、保証に耐えうる体制整備の実務上の論点を体系的に解説する。

サステナビリティ保証の概要

サステナビリティ報告の保証とは、サステナビリティレポートやウェブサイトなどで開示されている非財務情報の正確性や規準への適合性を定められた手続きに基づき判断した結果について開示する(いわゆる「お墨付き」)ことである。

実際に、サステナビリティ保証業務の制度を導入している、欧米諸国やアジア諸国では資格要件や適用範囲など、詳細の整備が進みつつある。一方、保証を受ける側は、サステナビリティ情報や開示データなど評価の対象となる資料を整備し保証手続きに対応する必要がある。

国際サステナビリティ保証基準 5000(ISSA5000) とは

国際会計士連盟の「International Auditing and Assurance Standards Board」は、 国際サステナビリティ保証基準 5000 (International Standard on Sustainability Assurance 5000, General Requirements for Sustainability Assurance Engagements: 以下、ISSA 5000)を策定している。

ISSA5000のポイントは以下のとおり。

  • 国際的なサステナビリティ情報開示基準(規準)を考慮した包括的な保証基準
  • 保証業務提供者は会計士以外も可能
  •  ISAE3000を活用

SSBJ基準における第三者保証とは

2026年1月に公開された「金融審議会サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ報告」によれば、サステナビリティ情報の第三者保証制度の導入については検討段階となっているものの、時価総額3兆円以上の企業(27年3月期にSSBJ基準にて情報開示が義務化)は、翌年の2028年3月期から保証を受けることが義務化されることが示されている(2026年2月時点)。なお、国内の保証業務においてもISSA5000は参照されている。

以降では、具体的な対象および保証対象となる情報について詳しく解説するとともに、保証を受けるためのポイントや実際の想定される流れについても説明する。


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<執筆者

竹内愛子
国際関係学に関する修士号を取得。総合コンサルティングファームにて、システムおよび戦略コンサルティングに従事した後、Big4ファームのアドバイザリー部門にて、ガバナンス・リスクマネジメントや統合報告に関する企業向け支援に携わる。
2022年より ESG Journal にて、サステナビリティ経営の観点から、情報開示実務やそれを支えるシステム活用をテーマに、オリジナル解説およびホワイトペーパーの執筆を行っている。

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