11月14日、半導体大手の米国企業、インテルは、気候変動に対する移行計画「気候トランジション・アクション・プラン」を発表した。同社は2022年において、スコープ1およびスコープ2において2040年までにカーボンニュートラルを達成し、スコープ3でも2030年までに30%の削減を目指すと発表していた。今回の新プランは、これらの目標を達成するための具体的な行動計画を示したものである。
オペレーションにおいては、2030年までにスコープ1およびスコープ2の二酸化炭素排出量を総量で2019年比10%削減し、2040年までにこれらの排出をゼロにすることを目指す。そのために、2030年までには100%再生可能エネルギーへの転換や省エネ化を進め、LEED認証を取得した新しい工場や施設の建設も計画されている。また、小さい化学物質の特定と排出の削減に向けた新しい取り組みも展開される。
サプライチェーンにおいては、2030年までにスコープ3の二酸化炭素排出をベースライン比30%削減し、2050年までには上流でのカーボンニュートラルを達成することを目指す。これには、サプライヤーへの再生可能エネルギー転換支援や、業界全体での排出削減アクションの推進が含まれる。
製品においては、2030年までにPCおよびサーバー向けのマイクロプロセッサー製品のエネルギー効率を10倍に向上させ、スコープ3の排出削減を目指す。同時に、将来のクライアント・フォームファクター向けのプラットフォーム・リファレンスデザインの二酸化炭素排出を30%以上削減する計画も発表された。
気候トランジション・アクション・プランでは、2020年から2030年、2031年から2040年、2041年から2050年という大まかな3つの時期にわたり、具体的なロードマップが提示されている。これには、製造プロセスの効率向上や新技術の導入、再生可能エネルギーの普及などが含まれている。
インテルは、気候変動に対する積極的な取り組みを通じて、長期的な持続可能性と環境貢献を目指している。