11月13日、国際的な資産運用会社Robecoは、投資家が魅力的な投資リターンを得ると同時に、ファッション業界の持続可能性に焦点を当てた変革を促進するという2つの目的を達成できるようにすることを目的とした、新しいファッション・エンゲージメント株式戦略の立ち上げを発表した。
Robecoによれば、2兆5,000億ドル(約376兆円)規模のファッション産業は、人口増加、可処分所得の増加、消費動向などの要因によって大きな成長を遂げようとしている一方で、労働者の権利、生活賃金を下回る賃金水準、極めて低い衣料品リサイクル率、高い温室効果ガス排出量など、幅広い社会的・環境的持続可能性の課題にも直面していることから、新戦略の立ち上げに至ったという。
新ファンドは、投資家が業界の長期的な成長機会を活用できるようにすることを目指すと同時に、ポートフォリオに組み入れられるすべての企業との関わりを通じて、同部門の持続可能性の移行を推進する一助となることを目指しているという。
新ファンドは、SFDR規制の第8条に分類され、原材料の調達から生産、消費、使用済み製品の管理、さらにスポーツウェア、宝飾品、化粧品に加え、手頃な価格帯や高級品セグメントの垂直統合ブランドまで、ファッションのバリューチェーン全体にわたって30〜40の上場企業に投資し、関与していく。
本戦略の銘柄選択プロセスで考慮されるメガトレンドは、カジュアル化、プレミアム化、循環型社会、自動化に関連する企業をターゲットとし、長期的な企業エンゲージメントでは、ディーセント・ワーク、天然資源スチュワードシップ、循環型モデル、ステークホルダー管理、ガバナンス&ポリシーなどの主要分野における持続可能性の課題に焦点を当てる。
【参照ページ】
(原文)Fixing fashion’s faux pas
(日本語参考訳)Robeco、サステナブル・ファッション基金を設立